なぜ若白髪が生えてくるのか なぜ人種で肌の色・髪の色が違うのか メラニンから考えてみる

若いのに白髪が生えてくる人、高齢になるまで全く白髪が生えない人、その違い気になりませんか?なぜ人種によって肌の色が違うのか、髪の色が違うのか知りたくありませんか?その謎はどうやらメラニンに隠されているようです。

白髪のメカニズム

毛髪に色を与えているのはメラニン色素です。生える前の毛髪はもともと白く、メラニンをつくっている細胞が、髪を生みだす毛母細胞にメラニン色素を受け渡すことで、毛髪に色を与えています。このメラニン色素が何らかの原因でつくられなくなると、毛髪は色を失い、光を反射して白く見えるようになります。これが白髪です。

白髪についてこんな研究がありました

ミルボンは日本人女性の白髪と黒髪に含まれる金属量についても研究しました。
その結果、白髪の方が全体的にカルシウムや亜鉛などの金属量が少ないことが分かったんです。

黒髪はカルシウム亜鉛が多く含まれていて、白髪になると減少するということですね。

髪の色は肌と同じで、ユーメラニン(茶色から黒)とフェオメラニン(赤)の二つのメラニンが髪色を決定します。

肌や髪が黒い人ほど、カルシウムと亜鉛量が多いのでしょうか。

※ちなみにカルシウムをサプリで摂取するのは危険だという論文があります

白髪の原因は4つ
  • 「色素細胞(メラノサイト)の減少」 加齢が原因の一番多くみられるタイプ
  • 「メラノソームの減少」 人種によってメラソームの量に違いがある
  • 「チロシンまたはチロシナーゼ活性の不足」
  • 「色素(メラニン)の輸送システムに不具合」

メラニンの生成には、チロシナーゼという酵素が深く関係しています。メラニンは、以下の手順で生成されます。

  1. メラノサイト(色素細胞)中で、チロシンがメラノソームタンパク質によってメラノソーム(メラニン小体)に取り込まれる。
  2. チロシナーゼの作用により、チロシンが、ドーパ、次いでドーパキノンへと変換される。
  3. ドーパキノンが、チロシナーゼ関連タンパク質-1の作用により、メラニンに変換される。

このメラニンが作られる工程で、うまく作用しなくなる4つの原因が、白髪を作るのです。

白髪になりやすくなる状況

加齢による老化現象

栄養不足・・ダイエットなどの食事制限で必要な栄養素が足りなくなる場合があります

血行が悪い・・栄養がいきわたらず、メラノサイトの動きが鈍くなります。不規則な生活や寝不足もリスク要因です

ストレス・薬の副作用・・自然免疫を活性化させると白髪がより多く生えることが分かっています

病気・・部分的に皮ふの脱色が起こる白斑などが頭皮部分に起こると、その部分が白髪になることがあります

遺伝的要因・・若白髪の原因は遺伝とも言われています。白髪に限らず薄毛などもその典型で、髪の毛は非常に遺伝の影響を受けやすい部位です。若白髪の人で両親あるいはどちらか一方が若白髪であるケースが多いと思います。

ストレスと白髪の関係

米ハーバード大の研究チームの論文によると、

ストレスを感じると放出される神経伝達物質のノルアドレナリンが、毛根付近の細胞を過剰に活性化させることが原因。

毛根付近にある幹細胞は通常、髪が生える過程で徐々に色素細胞に変化し、髪の色素を生成している。

ところが、ノルアドレナリンによって過度に活性化すると、急速に色素細胞へと変わり、枯渇してしまう

枯渇してしまうということは原因の一つ「チロシンまたはチロシナーゼ活性の不足」につながるということでしょうか。

遺伝要因を持つ人とは

社団法人 日本毛髪科学協会の前理事で、60年間、毛髪研究に取り組んできた八木原陽一さん著作の『毛髪の科学と診断』という本によりますと

日本人は、35歳で白髪が出始めて、50歳で10%の白髪になるのが平均的なのだそうです。頭髪の半分が白くなるのは55歳頃で、一般的に女性のほうが男性よりやや早いとのことです。

若白髪の人は、35歳以前に生えてくる人と言えそうですね。

人種の違いでは、白人>アジア人>黒人の順に白髪が早く出始める傾向にあり、中でも白人の赤毛の人が一番白髪が早いと言われています。

髪の太さと癖の傾向

◆天然の赤毛は最も太い毛髪、癖毛、最も少量の毛髪を持つ(平均して9万本)

◆金髪は最も細い髪、毛量は多い(14万本)

◆アフリカの人は非常に縮れた曲毛の黒髪を持つ

◆日本人の髪は平均して欧米人の1.5倍の太さ

◆日本人の髪は円毛、欧米人は楕円形

◆厳密にいうと日本人の髪は1:0.7位の楕円毛でわからないくらいの癖が入っている

◆最も真円に近いのは中国人やベトナム人。1:1の円形

癖毛、メラニン色素配分、太さも白髪のなりやすさに関係があるかもしれませんね。

南山堂 医学大辞典によりますと、病気等でなければ若白髪は男性に多くみられ優生遺伝性によるものだそうです。薄毛の人が男性に多くみられることにも共通します。

薄毛の人は男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼと結びつき、DHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、そのDHTが男性ホルモンレセプターと結びついて脱毛因子を生産することが抜け毛の原因となります。

こんな研究がありました

インドのU・N・METHA心臓病研究センターのカマル・シャルマ博士の研究で、心臓病の一種である冠動脈疾患を持つ468人と、健康な912人(いずれも40歳未満のインド人男性)を被験者として比較したところ、男性型脱毛症(AGA)や若白髪が最も注意すべき身体的特徴であることが判明しました。(医療経済ジャーナリスト・室井一辰氏)

論文では「冠動脈疾患のリスクは(症状のない人と比べ)AGAの人が5.6倍、若白髪の人で5.2倍。一方、肥満の人は4.1倍となった。

AGAと若白髪は実年齢と同じくらい生物学的な年齢を示すものとして心臓の健康リスク判断に有効な可能性がある。」と報告されています。

これらは2000人以上のデータを解析した結果であり、一定の傾向が示されている可能性は高いと考えられる

また、イタリアの精神科医ロンブローゾは、天才の特徴の1つとして若白髪を上げています。

彼がいう天才の定義とは、「高い才能を持つものが、著しい不安定さと過敏性、精神病、神経症、精神病質への抵抗薄弱を抱えた時にはじめて発現する」というもので、創造性と脆弱性の関連があることを示唆しています。

ロンブローゾの研究についての記事はこちら

若白髪について確定要因をまとめると

35歳よりも前に白髪が生える人で、実年齢と同じくらい生物的年齢を示すもので、男性に多くみられ遺伝的要因がある

という事です。

一つ思うのは、薄毛の人でとてもエネルギッシュな方もいると思います。ですので生物学的年齢は、老いているか、とても若いかの両極端な感じなのではないでしょうか。

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